梅の花 咲きて散りなば 桜花 継ぎて咲くべく なりにてあらずや | 5- 829 張氏福子 |
足代過ぎて 糸賀の山の 桜花 散らずあらなむ 帰り来るまで | 7-1212 作者未詳 |
他に長歌 3-257 3-260 6-971 6-1047 | |
あしひきの 山桜花 日並べて かく咲きたらば いた恋ひめやも | 8-1425 山部宿禰赤人 |
去年の春 逢へりし君に 恋ひにてし 桜の花は 迎へ来らしも | 8-1430 若宮年魚麻呂誦 |
春雨の しくしく降るに 高円の 山の桜は いかにかあるらむ | 8-1440 河辺朝臣東人 |
やどにある 桜の花は 今もかも 松風速み 地に散りらむ | 8-1458 厚見王 |
世の中も 常にしあらねば やどにある 桜の花の 散れるころかも | 8-1459 久米女郎 |
他に長歌 8-1429 | |
他に題詞に 8-1456 | |
(反)我が行きは 七日は過ぎじ 竜田彦 ゆめこの花を 風にな散らし | 9-1748 高橋虫麻呂 |
暇あらば なづさひ渡り 向つ峰の 桜の花も 折らましものを | 9-1750 高橋虫麻呂 |
い行き逢ひの 坂のふもとに 咲きををる 桜の花を 見せむ児もがも | 9-1752 高橋虫麻呂 |
絶等寸の 山の峰の上の 桜花 咲かむ春へは 君し偲はむ | 9-1776 播磨娘子 |
他に長歌 9-1747 9-1749 9-1751 | |
うぐひすの 木伝たふ梅の うつろへば 桜の花の 時かたまけぬ | 10-1854 作者未詳 |
桜花 時は過ぎねど 見る人の 恋の盛りと 今し散るらむ | 10-1855 作者未詳 |
あしひきの 山のま照らす 桜花 この春雨に 散り行かむかも | 10-1864 作者未詳 |
雉鳴く 高円の辺に 桜花 散りて流らふ 見む人もがも | 10-1866 作者未詳 |
阿保山の 桜の花は 今日もかも 散り紛ふらむ 見る人なしに | 10-1867 作者未詳 |
春雨に 争ひかねて 我がやどの 桜の花は 咲きそめにけり | 10-1869 作者未詳 |
春雨は いたくな降りそ 桜花 いまだ見なくに 散らまく惜しも | 10-1870 作者未詳 |
あしひきの 山桜戸を 開け置きて 我が待つ君を 誰か留むる | 11-2617 作者未詳 |
桜花 咲きかも散ると 見るまでに 誰かもここに 見えて散り行く | 12-3129 柿本人麻呂歌集 |
春さらば かざしむせむと 我が思ひし 桜の花は 散り行けるかも | 16-3786 作者未詳 |
妹が名に かけたる桜 花咲かば 常にや恋ひむ いや年のはに | 16-3787 作者未詳 |
他に長歌 13-3305 13-3309 | |
山峡に 咲ける桜を ただ一目 君に見せてば 何をか思はむむる | 17-3967 大伴宿禰池主 |
あしひきの 山桜花 一目だに 君とし見てば 我恋ひめやも | 17-3970 大伴宿禰家持 |
桜花 今そ盛りと 人は言へど 我はさぶしも 君としあらねば | 18-4074 大伴宿禰池主 |
我が背子が 古き垣内の 桜花 いまだ含めり 一目見に来ねはに | 18-4077 大伴宿禰家持 |
今日のためと 思ひて標めし あしひきの 峰の上の桜 かく咲きにけり | 19-4151 大伴宿禰家持 |
桜花 今盛りなり 難波の海 おしてる宮に 聞こしめすなへ | 20-4361 大伴宿禰家持 |
竜田山 見つつ越え来し 桜花 散りか過ぎなむ 我が帰るとに | 20-4395 大伴宿禰家持 |
他に長歌 17-3973 | |