ムラサキサギゴケ (紫鷺苔 )


 手賀沼の沼辺りの遊歩道脇に小さな群れとなって咲いていた。ムラサキサギゴケという。初めて名前を聞いたときは苔の一種かなと思ったが然に非ず、これはサギゴケ科サギゴケ属の多年草。

 名前のムラサキは花の色が淡い紫色をしているところから。サギはその形を鳥の鷺が羽を広げた姿に見立てたとか。そしてゴケは苔のように湿り気のある地にびっしりと張り付いて咲いているところから。

 ずいぶん美しい名前を付けてもらたものだが、どうもサギというのが引っかかる。鳥の鷺は飛ぶ姿も立ち姿ももっとスマートではなかったか(笑)。これはもっと小さいずんぐりむっくりした(例えばムクドリやスズメのような)小鳥を連想してしまう(笑)。

 萼は5裂し、花冠は唇形で、上唇と三つに分かれた下唇からなり、中央には黄褐色の斑紋がある。稀に白色のものもあるが、こちらは単にサギゴケと呼ばれている。また本によっては両方合わせてサギゴケと言っているものもある。日本の在来種で、本州・四国・九州・沖縄に分布している。

  分類 サギゴケ科 サギゴケ属 多年草
  分布 本州~沖縄  畦道 湿地
  花期 4~5月
  高さ 5~10cm





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