にわとりの歌

   
 遠妻と 手枕交へて 寝たる夜は 鶏がねな鳴き 明けば明けぬとも10-2021 柿本人麻呂歌集
 暁と 鶏は鳴くなり よしえやし ひとり寝る夜は 明けば明けぬとも11-2800 作者未詳
 里中に 鳴くなる鶏の 呼び立てて いたくは鳴かぬ 隠り妻はも11-2803 作者未詳
 物思ふと 寝ねず起きたる 朝明には わびて鳴くなり 庭つ鳥さへ 12-3094 作者未詳 
 息の緒に 我が思ふ君は 鶏が鳴く 東の坂を 今日か越ゆらむ12-3194 作者未詳 
  
 鶏が鳴く 東をさして ふさへしに 行かむと思へど よしもさねなし18-4131 大伴池主 
 打ち羽振き 鶏は鳴くとも かくばかり 降り敷く雪に 君いまさめやも19-4233 伊美吉縄麻呂
 鳴く鶏は いやしき鳴けど 降る雪の 千重に積めこそ 我が立ちかてね19-4234 大伴宿禰家持
 鶏が鳴く 東男の 妻別れ 悲しくありけむ 年の緒長み19-4333 大伴宿禰家持
  
 他に長歌
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