か  け

ニワトリ   鶏 等里



庭つ鳥 鶏の垂り尾の 乱れ尾の 長き心も 思ほえぬかも
                    7−1413 作者未詳



 鶏 キジ目 キジ科

 古くから かけ とも呼ばれ、愛玩用、肉食用、卵食用として最も多く飼育された家禽。かけは、鳴き声をかけろと聞きなしたものか。  写真は大和・石上神社の鶏だが、昔から鶏は神社の境内でよく見かける。これは時を告げる鶏として飼っていたものが、鳴かなくなると神社の森に放たれたものが増えていったという。
 神域に入るところにある門にあたる鳥居の名は、一説によると、鶏の止まり居る横木から転じたものと言われている。
 庭つ鳥は、庭に居る鳥ということで鶏の枕詞に使われており、鶏は東の空が明るくなり始めた頃一番に鳴くところから、東の国の枕詞にもなっている。

 1413の歌意は、庭つ鳥の鶏の長く垂れた乱れ尾のように、のんびりとした気持ちになれるだろうか。私にはとてもそのような気分にはなれそうもありません。これは挽歌。


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