街歩き


さきたま風土記の丘から緑道を歩く


2005.07.31歩く

コ ー ス  徒歩2時間28分
JR行田駅(バス20分)古代蓮の里(15分)成就院(40分)さきたま風土記の丘(3分)さきたま緑道入口(20分)壁画のトンネル(35分)円福寺(新幹線をくぐる)(30分)緑道終点(5分)JR北鴻巣駅

蓮の花の時期に運行される行田駅からのシャトルバスで古代の里へ。広い園内に咲く古代蓮を初め世界の花蓮を楽しんだあと、田中の道を成就院の三重塔を見てさきたま風土記の丘へ。ここではゆっくりと時間をとって巨大古墳群と国宝・金錯銘鉄剣で古代を偲び、さきたま緑道を北鴻巣駅まで歩いた。暑い最中であったが、緑道は文字通り樹下の道。暑さもそれほど苦にならず、点々と置かれた現代彫刻を楽しみながらのウォーキングだった。

   

古代蓮の里
スタートはここから。蓮の開花シーズンにはJR行田駅からシャトルバスが運行されている。ほぼ1時間毎で、所要時間は20分。

広い園内には古代蓮のほか、色・形の異なる世界の花蓮が栽培されており、比較的長い期間楽しめる。入園無料。

一天四海


成就院
古代蓮の里を出て右へ、信号を渡ると左前方に成就院の大きな屋根が見える。 ここには享保年間の観音信仰に支えられて建立された三重塔がある。いわゆる宮大工ではない地方大工によって建てられたもので、特殊な手法を用いている。高さ11メートルとかわいい塔だが、軒が深くどっしりと落ち着いて見える。塔内には忍城主阿部忠秋の帰依仏であったという葉衣観音を本尊として祀る。県内に3塔ある三重塔の一つ。いずれも県指定文化財。

さきたま古墳群
成就院の前から民家や田んぼの中の道を行くと右遠くに古墳群が見えてくる。 ここには5世紀の終わりから7世紀の初めに作られた大型古墳が9基集合している。最大のものは二子山古墳で、主軸長138mの前方後円墳。武蔵野国では最も大きい。これだけ大きな古墳が集合しているところは珍しく、代々相当の権力者であった事を伺わせる。写真の将軍山古墳は墳頂と中段に埴輪をめぐらし、内部は資料館になっていて当時の埋葬の様子を見ることが出来る。   

稲荷山古墳
主軸長120m。2番目に大きい前方後円墳。昭和43年の発掘調査で 金錯銘鉄剣が発見された。錆びた剣だったが、錆の下に金文字が発見され、錆を丹念に取り除くと115の金文字が書かれていた。そこには、ワカタケル大王=雄略天皇の名もあり、古代国家を知る貴重な資料として国宝に指定されている。

丸墓山古墳
主軸長105m、高さ18.9mの円墳で、円墳ではわが国最大のものである。   

埼玉県立さきたま資料館
稲荷山古墳から出土した 国宝「金錯銘鉄剣」を初め、各古墳からの出土品を展示する。また同館が所有する1600点あまりの「北武蔵の農具」が、重要有形民俗文化財として指定され、展示されている。 入館料は将軍山古墳の石室資料館と共通で一般50円。学生(高校以上)30円。中学生以下と65歳以上は無料。 半日たっぷりと勉強させてもらってこの値段とは、申し訳ない気がする。  

さきたま緑道入口
資料館を出て元の歩行者信号まで戻り、左へ行くとさきたま緑道の入り口がある。入口は小公園になっている。途中にも2箇所ほどこのような小公園があって一息つくのによい。すぐ近くにレストランやコンビニもある。  

緑道は北鴻巣駅近くまで5kmほど続く。道幅は広く、歩道とサイクリングロードは完全に分けられている。時々サイクリングロードとクロスしたり、一般道が横断するが、そこだけ注意すれば後は歩行者専用なのでのんびりと歩ける。 歩道は大きな樹下を行くので、真夏の暑い日であったが左程苦にならなかった。稲田を渡る風がむしろ心地良い。  

歩道に沿って点々と彫刻が置かれており、周囲の田園風景と共に、歩く人の目を楽しませてくれる。  

タイムトンネル
17号バイパスをくぐるトンネルには沢山の壁画が描かれている。子供たちが未来の夢を描いたのだろう。 古代蓮と古墳でいにしえを偲び、現代芸術を堪能して、壁画で未来を夢見る。まさにここはタイムトンネル。  

緑道はまだまだ続く。右手を流れるのが武蔵水路。利根川の水を利根大堰で取水し、武蔵水路から荒川を経て東京都などに供給している。    

国道17号線を渡る陸橋上にある彫刻。約5kmの緑道で、ほぼ100m毎に楽しんできた彫刻。平成元年、全国からの公募作品の中から入選作品50点を第4回国民文化祭のモニュメントとして残されたもの。 ここを過ぎると終着点も間近。  

緑道の突き当りの階段を上がって上の道路に出ると、緑道の入口を示す埴輪をかたどった道標がある。JR北鴻巣駅へはおよそ400mほど。  

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