スイセン(水仙)
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七十二侯の第57侯立冬末侯(11月17日~21日頃)は、「金盞香し」と言います。水仙の花が咲き、香りがしてくるという意味です。この金盞とは金の盃という意味で、水仙のことを言っています。水仙の白い6枚の花弁の真中に乗っている黄色い副花冠を金盃に見立てたのでしょう。 水仙の群生地として、越前海岸、淡路島、千葉県鋸南町などがよく知られていますが、原産地は地中海沿岸です。日本には古くに中国経由で渡来したといわれています。古くとはいつ頃でしょうか。これだけ清楚で美しい花ですから、奈良時代や平安時代に入っていたら万葉集や枕草子に登場するはずですが、見当たりません。少し下って平安末期から鎌倉・室町と諸説あるようです。 名前の水仙は漢名で、中国の古典に水辺に咲く花を水の仙人と言っていたのを約して水仙になったといいます。 冬の花の少ない時期に、散歩の道すがらよく目にします。八重や黄色・ラッパ型などいろんな花がありますが、多くの原種を交配改良して、たくさんの園芸品種が作られています。 花はきれいですが、葉や根には毒があり、食べると下痢、頭痛、最悪死に到ることもあるそうですから恐ろしい。ただ、食べるとすぐに嘔吐するそうですから早く全部出してしまうことです。きれいな花には棘があるといいますが、こちらは毒。葉は野菜のニラに似ていますから誤食しないように注意しないといけません。 分類 ヒガンバナ科 スイセン属 分布 地中海沿岸原産 公園、庭先、畑など 花期 12~3月 花径 20~40㎝ 花言葉 うぬぼれ 自己愛 ![]() ![]() |