ハルジオン
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道端や空地、土手などに群生しているのをよく見かけます。何処にでも蔓延るので、時には厄介者扱いにされ、雑草として刈り取られることにもなります。 でも、この花一つ一つよく見ると可愛い花ですね。全体は白色で、ほんのり薄紅色に染まったのもあって、清楚できれいな花です。そのはずで、これは北アメリカ原産の花ですが、日本には大正期に観賞用として渡来したそうです。それが野生化して、今では全国に分布しています。 名前の由来は、夏に咲くシオン(紫苑)に似ていて春に咲くので、春の名が冠せられハルジオン(春紫苑)と名付けられたということです。ところがこのハルジオンには、シオンよりもっと良く似た、というよりそっくりの花があります。ヒメジョオン(姫女苑)です。ずっと区別がつかず、同じものと思っていました。ではどこが違うのか。それが見分けるポイントになります。 その違いの1番目は、ハルジオン(以下春)の蕾は垂れ下がり、開くと上向くのに対し、ヒメジョオン(以下姫)の蕾は初めからおおむね真直ぐ上を向いています。2番目は花弁に見える舌状花が、春は細く多いのに対し姫は幅広です。3番目は開花時期で、春は4~5月ですが、ヒメは少し遅れて6~10月。そして4番目、何よりも分かり易いのは茎を切って見ることです(可哀そうですが)。春の茎は中が空洞(中空)になっています。一方の姫は詰まっています。でも、この方法残酷ですから最後の手段ですね。 分類 キク科 ムカシヨモギ属 多年草 分布 北米原産 日本全土 土手・空き地・道端 花期 4~5月 高さ 30~100㎝ ![]() ![]() |