オランダミミナグサ



 散歩の道すがら、道端や空地で白い小さな花を沢山目にします。一つ一つは花径7~8㎜の小さな花ですが、こうして群生しているとよく目立ちます。

 花の大きさや形が良く似ている花にハコベがあります。しかもこの二つ同じような場所に混生していますので見紛う恐れがあります。でも、小さいですが花を見ればすぐに分かります。ハコベの花弁は5枚ですが、各々の花弁のは真中が付け根まで切れ込んでいますので10枚に見えます。対してオランダミミナグサは、同じく各花弁に切れ込みはありますが、浅いのですぐに分かります。

 名前のミミナグサのミミは、対生する円い葉が動物特にネズミの耳に似ているからだとか。ナは食用になるので菜。グサは草。原産地はヨーロッパで、日本には明治の頃に渡来した帰化植物です。そして在来種のミミナグサと区別するために頭にオランダと付けられました。なぜオランダか。江戸時代鎖国していた日本は、長崎でオランダ船と中国船のみ交易を認めていたこともあって、西洋と言えばオランダということになっていたのかもしれません。

 オランダミミナグサの花は花柄が短く茎の先で花がかたまって咲くのに対し、日本の在来種のミミナグサは、花柄が1cmほどあって茎から飛び出しているので分かりそうです。とは言っても、ここでも外来種は強く在来種のミミナグサは何処へ追いやられたか見かけたことはありません。

  分類 ナデシコ科 ミミナグサ属 越年草
  分布 ヨーロッパ原産 日本全土 畑・空き地・道端
  花期 3~6月
  高さ 10~50㎝ 
  花言葉 純真・無邪気・可憐




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