アメリカフウロ(アメリカ風露)


 散歩の道すがら、道端や石垣の下、草地などでよく目にします。薄紫色の5枚の花弁にはそれぞれ3本の筋が入っており、花自体は可愛いのですが、花径が1cmほどと小さいため左程目立ちません。が、大抵の場合群れて生えているのですぐそれと分かります。

 フウロソウ科、フウロソウ属の花で、名前で分かるように、原産地は北アメリカ。日本には昭和の初めに入ってきた比較的新しい帰化植物です。はじめは観賞用として庭に咲かせていたのが、種が弾け飛んで外に逃げ出し、今では日本全土で繁殖して雑草扱いにされています。

 同じフウロソウ属にハクサンフウロというのがあります。こちらは加賀白山で初めて発見されたので、白山の名が冠せられたのでもわかるように、高山に咲く花です。花径は25㎜とアメリカフウロに比べて倍以上もあるのでよく目立ちます。淡いピンクから紅紫までの清楚な色の花が、3000m近い高山の雪渓脇のお花畑を彩っています。

 汗びっしょりになって登ってきたお花畑にこの花を見つけるとホッとします。重い荷を下ろして一休み。雪渓とお花畑を吹き渡る爽やかな風が、一気に汗をぬぐってくれます。ハクサンフウロ。好きな高山植物の一つです。

  分類 フウロソウ科 フウロソウ属 1~越年草
  分布 北アメリカ原産  日本全土 道端、草地、空地など
  花期 4~9月
  高さ 10~50cm

   



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