慈恩寺三重塔
様式は和様
縁廻りは初層は勾欄なし 2・3層に勾欄を巡らす
初層中央間は桟唐戸 二・三層は板戸 脇間は横板壁
初層中備えに美しく彫刻した蟇股を置く 脇間は雲型彫刻
二・三層には中備えはなし
初層の組物は和様の三手先
軒廻りは各層とも二軒繁垂木の平行垂木
相輪の水煙はずいぶん小振りだが
それに比べ 竜車と宝珠を繋ぐ柱が太くなっている
このためバランス的に違和感を感じる
古い石段を登ると立派な仁王門がある
門を入ると正面に本堂 そして不動堂 薬師堂 阿弥陀堂などが並ぶ
本堂阿弥陀堂は元和4年(1618年)に再建されたもの
国指定重要文化財
縁起によると 聖武天皇の勅命により印度僧婆羅門僧正が
天平18年(746年)に開基したとある
宗教は始め法相宗であった
寒河江荘は藤原氏の荘園であったことから
藤原氏の氏寺である興福寺との関係によるものである
寺号も法相宗の祖慈恩大師によるもの
その後天台 真言 時宗など多くの宗旨が入ったが
戦後は独立して慈恩宗となり 本山を名乗っている
30体程ある仏像のほとんどが平安後期の中央での作