羽黒山五重塔
様式は純和様で 素木造りの素朴な本来の美しさがある
組物は三手先 中備えに間斗束
軒廻りは各層とも二軒繁垂木の平行垂木
縁廻りは初層は勾欄なし
初層中央間は板唐戸 脇間は盲連子
相輪の竜車が四弁の蓮弁型になっていて珍しい
水煙の模様も変わっているが全体に整っている
神社でありながら仏塔があるのは奈良時代に始まり
平安時代から全国に広まった神仏習合思想によるもの
内部に須彌壇があり 現在は末社として大国主命を祀る
月山神社 湯殿山神社を奥宮とし ここ羽黒山の
出羽神社に三山の神を合祀して出羽三山神社とする
縁起は崇峻天皇の皇子 蜂子命が推古天皇元年(593年)に
開山したと伝え その後羽黒派修験道となり 根本道場となった
神仏習合時代は初め真言宗 江戸時代に天台宗に改めたが
明治の神仏分離令により神道に戻った
三神合祭殿は文政元年(1818年)の再建
高さ28m 桁行24.2m 梁間17mの壮大なもの
杉材 漆塗 屋根は厚さ2.1mもある萱葺