東照宮五重塔
様式は和様で 五層のみが禅宗様となっている
縁廻りは初層は勾欄なし 二〜五層には勾欄を巡らす
中央間は桟唐戸 脇間は連子窓
中備えは全間十二支の禽獣彫刻した極彩色の蟇股を置く
軒廻りは初層から四層までが二軒繁垂木の平行垂木
五層は禅宗様の扇垂木となっている
塔は全体に青丹の極彩色と金箔で彩色されており
東照宮の他の建物同様 絢爛豪華さには目を見張るものがある
組物は初から四層が和様 五層が禅宗様の三手先
尾垂木も初から四層が一段 五層が二段となっている
相輪は型通りだが 塔の高さに比べて短いように思う
塔は細身で 軒も浅いためどっしり感が無く不安定に見える
心柱は四層からの吊り下げ方式で 礎石からは少し浮いている
これは木材の伸縮などで生じるひずみに対応する構造で
併せて揺れに対する復元作用を果たしていると言われる
東京スカイツリーの建設に当たってはその原理を応用したという
なおスカイツリーのオープンに合わせて
25年3月31日まで塔の内陣が公開されている
但し中に入ること 撮影することは出来ない
この写真は塔前の説明板の写真を撮影したもの