貞祥寺三重塔
塔は亀腹の上に建ち 初層は擬宝珠勾欄つきの縁を巡らす
2・3層には刎勾欄つきの縁を巡らせている
初層中央間は板唐戸で小窓が付けられている
脇間は板張りで 花鳥の彫刻が施されている
心柱の上部を竹製のバネで囲み 耐震性を高めているのも珍しい
中備えは省略されており
通し肘木の間に斗を沢山並べた様式はこれも大変珍しい
組物は拳鼻の付いた三手先
軒廻りは初・2層は二軒繁垂木の平行垂木
3層は扇垂木となっている
相輪は型通りだが 宝珠は多宝塔に見る様式
貞祥寺は戦国時代の大永元年(1521年)
前山城主だった伴野貞祥が祖父と父の追善のために創建したと伝える
禅宗伽藍の整った曹洞宗のお寺で 本尊は釈迦如来
境内には島崎藤村が小諸時代に住んでいた旧居が移築されている