言ふことの 恐き国そ 紅の 色にな出でそ 思ひ死ぬとも | 4-683 大伴坂上郎女 |
松浦川 川の瀬淀み 紅の 裳の裾濡れて 鮎か釣るらむ | 5-861 大伴旅人 |
紅に 深く染みにし 心かも 奈良の都に 年の経ぬべき | 6-1044 作者未詳 |
紅に 衣染めまく 欲しけども 着てにほはばか 人の知るべき | 7-1297 柿本人麻呂歌集 |
紅の 深染めの衣 下に着て 上に取り着ば 言なさむかも | 7-1313 作者未詳 |
他に長歌 5-804 | |
しぐれの雨 間なくな降りそ 紅に にほへる山の 散らまく惜しも | 8-1594 作者未詳 |
黒牛潟 潮干の浦を 紅の 玉裳裾引き 行くは誰が妻 | 9-1672 柿本人麻呂歌集 |
よそのみに 見つつ恋ひなむ 紅の 末摘む花の 色に出でずとも | 10-1993 作者未詳 |
春は萌え 夏は緑に 紅の まだらに見ゆる 秋の山かも | 10-2177 作者未詳 |
他に長歌 9-1742 | |
紅の 薄染め衣 浅らかに 相見し人に 恋ふるころかも | 12-2966 作者未詳 |
竹敷の 宇敝可多山は 紅の 八入の色に なりにけるかも | 15-3703 大蔵忌寸麻呂 |
紅に 染めてし衣 雨降りて にほひはすとも うつろはめやも | 16-3877 作者未詳 |
雄神川 紅にほふ 娘子らし 葦付取ると 瀬に立たすらし | 17-4021 大伴家持 |
他に長歌 13-3227 17-3969 17-3973 | |
紅は うつろふものそ 橡の なれにし衣に なほ及かめやも | 18-4109 大伴家持 |
春の園 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子 | 19-4139 大伴家持 |
紅の 衣にほはし 辟田川 絶ゆることなく 我かへり見む | 19-4157 大伴家持 |
他に長歌 18-4111 19-4156 19-4160 19-4192 | |