ク イ ナ

クイナ


冬の間過ごしたクイナも そろそろ繁殖地である北の地へ帰る頃だ
クイナは広くユーラシア大陸に分布しているが
日本では北海道から東北北部に夏鳥としてやってきて繁殖するらしい

関東以南では10〜4月にかけて冬鳥としてやってくる
湖沼や水田、湿地の葦原などに生息し
昆虫、甲殻類、草の種子などを食べている
クイナは警戒心の強い鳥で人の気配を感じるとすぐに隠れてしまう
これまでにもほんの少し姿は見たものの撮ることは出来なかった
この日も1羽はそうだったが もう1羽の方は動じる風もなく
ずいぶんとサービスをしてくれた

クイナ


クイナは間もなく繁殖地である北海道から東北北部以北へ帰っていくが
代わって夏鳥としてやってくるのがヒクイナ
古くからクイナとヒクイナの呼び名は区別されておらず
物語や歌にはクイナとして同一名で呼ばれていた

ただ「ふゆくいな」「なつくいな」という呼び方がある
冬に来るクイナを「ふゆくいな」
夏に来るクイナ(ヒクイナ)を「なつくいな」と呼んで区別していた

 楝ちる 川辺の宿の 
 門遠く 水鶏声して 
 夕月涼しき 夏は来ぬ

唱歌「夏は来ぬ」に歌われているクイナはヒクイナのようだ