た  か

オオタカ ハヤブサ ハイタカ 等  

  


矢形尾の 真白の鷹を やどにすゑ 搔き撫で見つつ 飼はくし良しも
                 19-4155 大伴家持


 オオタカ、ハイタカ、ハヤブサなど猛禽類を総称して鷹という。これらの鷹を飼い慣らして、他の鳥や哺乳類を捕らえることを鷹狩あるいは鳥狩といって、古く万葉時代から行われていた。

 万葉集には鷹を詠った歌が7首あるが、いずれも鷹狩りに関連する歌である。7首のうち1首は東歌で、他の6首はすべて大伴家持が越中時代に作った歌である。他の人の歌がないというのはどうしたことだろう。あまり一般的ではなかったのか。

 大伴家持が越中守として高岡に赴任したのが天平18(746)年7月。この歌を歌ったのが4年後の天平勝宝2(750)年3月8日。そろそろ都が恋しくなってきたころか。越中の国に赴任してもう何年になるだろうか。大君の治められる国は、都でもここでも同じだと心では思うが、慰めあい、語り合う人も少なく、思いは果てしない。そこで気晴らしに鷹狩をしていた。と、この前の長歌で詠う(19-4154)。

 上の歌はその反歌で、歌意は、
 矢形尾の 真っ白な鷹を 家に置いて 搔き撫で見ながら 飼うのは良いものだ
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