あ き さ

アイサ   秋沙



山のまに 渡るあきさの 行きて居む その川の瀬に 波立つなゆめ
               7−1122 作者未詳

 ミコアイサ  カモ目 カモ科

  あきさ は アイサの古名。奈良時代から あきさ の名で呼ばれていたが、江戸時代になって海に住むウミアイサ、湖沼に住むカワアイサ、そして少し小さいミコアイサと区別されるようになった。

 ミコアイサの後頭部の冠羽の下の黒模様がV字型に刈上げたようで可愛い。目の周りの黒がパンダに似ているのでパンダカモの愛称がある。

 冬鳥で、秋の終わり(去る)頃やってくるので、秋去りが あきさ になったとか。

 歌意は、山の間に飛び渡るアイサが、降り立つであろうその川の瀬に、波よ立つな決して。
 遠来の客を温かく迎えようという思いやりの気持ちが伺える。


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