おみなえしの歌

巻 7・8

   
 をみなへし 佐紀沢の辺の ま葛原 いつかも繰りて 我が衣に着む7-1346 作者未詳
 をみなへし 秋萩交じる 蘆城の野 今日を始めて 万代に見む8-1530 作者未詳
 をみなへし 秋萩折れれ 玉桙の 道行きづとと 乞はむ児がため8-1534 石川朝臣老夫
 秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花 その18-1537 山上臣憶良
 萩の花 尾花葛花 なでしこが花 をみなへし また藤袴 朝顔が花 その28-1538 山上臣憶良
  

巻 10

   
 をみなへし 佐紀野に生ふる 白つつじ 知らぬこともて 言はれし我が背10-1905 作者未詳
 ことさらに 衣は摺らじ をみなへし 佐紀野の萩に にほひて居らむ10-2107 作者未詳
 手に取れば 袖さへにほふ をみなへし この白露に 散らまく惜しも10-2115 作者未詳
 我が里に 今咲く花の をみなへし 堪へぬ心に なほ恋ひにけり10-2279 作者未詳
  

巻 17・20

   
 秋の田の 穂向き見がてり 我が背子が ふさ手折り来る をみなへしかも17-3943 大伴宿禰家持
 をみなへし 咲きたる野辺を 行き巡り 君を思ひ出 たもとほり来ぬ17-3944 大伴宿禰池主
 ひぐらしの 鳴きぬる時は をみなへし 咲きたる野辺を 行きつつ見べし17-3951 秦忌寸八千島
 高円の 宮の裾廻の 野づかさに 今咲けるらむ をみなへしはも20-4316 大伴宿禰家持
  


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