里山歩き


吉見百穴から吉見観音へ


2005.03.08歩く

   
コ  ー  ス
 徒歩 2時間50分
東松山駅(5分)下沼(20分)岩室観音(3分)吉見百穴(35分)北向地蔵(45分)吉見観音(5分)八丁湖(20分)息障院(35分)久保田バス停(バス15分)東松山駅

東松山駅前
東松山へは池袋から東武東上線の急行で57分。
東口を出ると大きな鳥居が目に入る。この鳥居をくぐりたいのだが、そうなると道路の真ん中で車に注意。ここは和民の突き出し看板の下をいこう。

下 沼
駅前の広い通りを行くと左手に下沼がある。左程広くはないが、小奇麗に手入れが行き届き、カモなども遊んでいる。
ここから国道407号の下をくぐるトンネルを抜け、レンガ道を行くと駅前からの道と合流し歩道橋のある交差点に出る。道路を渡ったところにウォーキングセンターがあるので資料などもらっていこう。

市野川
さらに広い道を進み、407号バイパスを渡った先で市野川に突き当たる。対岸に吉見百穴が見える。


岩室観音(岩室山龍性院)
市野川を渡った直ぐ右手の小高い山が松山城跡。その麓、道路に面したところに崖にへばり付くように建っている。創建は弘仁年間(810〜824)。弘法大師が観音像を彫り、岩窟に納め、岩によりて殿を構えたのが創とされる。
松山城が豊臣秀吉軍によって攻め落とされた折り、当寺も焼失した。その後龍性院中興三世の尭音法師が寛文年間に現在のお堂を建てたと伝えられている。建物は京都清水寺の観音堂と同じ懸造り。

岩窟内に88体の石仏が安置されており、これにお参りすると四国八十八カ所めぐりと同じ功徳があるという。
他に胎内くぐり、百観音お砂踏みもある。   

吉見百穴
7世紀頃の横穴墓群。古墳は初期の頃は大王や大豪族等最高権力者のものであったが、その後その側近や豪族なども作るようになった。後期には造営にも制限が加えられたようで、このような墓群が作られたのではないか。
岩質は凝灰質砂岩で比較的掘削し易く、当時の人はこのような場所を選んで造ったと思われる。
  

横穴墓内部
入り口を入るとツインベットのように両サイドに壇が設けられ、ここに死者を安置したものと思われる。
壇が一つのもの、二つのもの、無いもの。穴の大きさも様々。どういう人たちが埋葬されたのか想像するのも楽しい。
横穴墓であること。入り口に蓋をしてあったことなどから追葬をしたものと思われる。

地下工場
横穴墓は発掘当時230基余りあったそうだが、太平洋戦争末期中島飛行機の地下工場を作る際に数十基が壊されたという。この写真はその工場跡地の一部。   

ヒカリゴケ
墓穴の中にはヒカリゴケの自生するところがいくつかある。このように平野部にあるのは植物分布上貴重で、国指定の天然記念物になっている。  

吉見観音へは吉見百穴を出て右へ山を回りこむようにしていく。途中長閑な山村風景。ウメの香が馥郁と漂う。

次の目的地北向地蔵へはこの道の突き当りを左へ。信号のあるT字路の角に北向地蔵がある。  

北向地蔵
北向きに建っているので北向地蔵。台石左面に「いわむろ山くわんおん道」、右面に「比企くわんおん江」、正面に「よしみくわんおん道」とあり、道しるべとなっている。
観音霊場めぐりの巡礼者達の信仰を集めてきたが、この地蔵を信仰すると占いが良く当たるというので、占師の信仰が厚いといわれているそうだ。当たるも当たらないも地蔵頼みとは。  

道路を渡った正面にある八坂神社の横の道を入っていくと住宅街。途中小公園などもあるが、道が入り組んでくるので、写真にある指導票に従って行く。  

長閑な丘陵地を越えていく。  

指導票を見落とさないよう蕎麦屋の横の道を行くとほどなく吉見観音。  

安楽寺(吉見観音)
坂東第11番の観音霊場。 安楽寺は天平年間に僧行基がここを霊地と定め、観音像を刻んで岩窟に納めたのが始まりとされている。
その後坂上田村麻呂が 奥羽征討の戦勝祈願のため堂塔を建立したと伝える。  

吉見観音境内
平治の乱で敗死した源義朝の6男範頼が匿われていたところ。後兄頼朝の挙兵に参加し、平氏を追討、この吉見を領し、安楽寺に三重大塔と大講堂を寄進した。  

八丁湖
吉見観音の石段を下りて左に向かうと5分ほどで山間の静かな湖。一周する遊歩道があり、ウォーキングやジョギングする人、釣り糸を垂れる人があり、桜の時期には花見客で賑わう。  

息障院
八丁湖からフレンドシップセンターの前の道を南へ。信号のある交差点を左に行くと右手に墓地が見えてくる。これを回り込んだところが息障院。
真言宗息障院光明寺。源範頼の館跡で県指定の史跡になっている。  

久保田バス停
息障院を出て吉見中学を回りこむように左、右と行き、突き当りを左へ行くと県道345号。ここを右へ行き、吉見町役場を過ぎると信号のある県道27号線の交差点。この右手に久保田のバス停がある。東松山、鴻巣いずれも時間的にはほぼ同じ。  

付録:昼食場所
吉見百穴前の松音屋のうな丼セット。
うな丼、つけ又はかけうどん、甘エビと貝柱の刺身、海草とかにのサラダ、お新香。ボリュームたっぷりで1000円。大満足した。  

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