花 田 苑



 越谷市のほぼ中央部、周りを新興住宅街に囲まれた内にある。昭和63年度に造園工事が始まり、平成2年度に開園したというから比較的新しい庭園。

 広さは21,290㎡。広々した苑の中央に池を置き、そこに景石・燈籠・舟舎などを配している。苑内には茶室・四阿・築山などがあり、それらを縫って木の反橋・石橋・豆砂利園路で回る池泉回遊式庭園。

 苑の周囲を松・竹・梅・桜などの樹木がおよそ2000本ほどが取り囲んでおり、それが鬱蒼と繁って外部と完全に遮断されて、周りが住宅地と思えぬほど静かな庭園となっている。内には藤棚や菖蒲田もあって、季節の花が楽しめる。




長屋門・正面入り口
 花田苑の入り口で、市内にあった江戸時代の吊主宇田家の長屋門を原寸大で復元したもの。  




琴柱灯篭と能楽堂
 長屋門を潜って右へ進む。まず目に入るのが中央の池と、池を挟んで奥に見える大きな建物。日本庭園に隣接して建てられた日本文化伝承の館こしがや能楽堂。  手前の灯篭は、日本庭園の添景物として欠かせない雪見灯篭の一つ琴柱燈籠で中の島に置かれている。雪見灯篭は池に置かれる燈籠で、元は浮見燈籠であったものが転訛して雪見灯篭になったといわれている。  




州浜と反橋
 琴柱灯篭の手前の岸辺は小さな自然石を敷き詰めた砂浜を表している。日本庭園に無くてはならない景観の一つ。先に進むと入江に架かる木製の太鼓橋がある。    




太鼓橋(反橋)
 新婚さんなのかモデル撮影なのか、この日は3組が苑内を移動しながら撮影をしていた。このため、レンズをどこに向けてもこんな風になるので困ったものだ。  




舟舎
 太鼓橋を渡ると右手に舟舎があり、木舟が一艘格紊されている。池泉庭園は元は池に舟を浮かべて景観を楽しむものであったのが、桃山時代頃より庭園を歩くようになり、江戸時代の大吊庭園から庭を歩いて楽しむ本格的な池泉回遊式庭園が造られるようになったという。  




茶室
 太鼓橋を渡って右上にあるのが茶室。池に向かって開放的に建てられていて、お茶のほか花や琴の会にも利用されている。使用料は午前2000円、午後3000円、終日5000円。    




池に浮かぶ島に架かる石橋
   




 菖蒲田とそれに架かる八つ橋。時期が合えばよかったのだが。
     




藤棚
   




睡蓮
   




藤棚からの眺め
   




大滝
 高低差の大きい地形と雨量の多い気象がつくり出す滝は、日本の景観に溶け込んでいる。このため滝は日本庭園にとって欠かせない添景物の一つとなっている。
 築山から流れ落ちている。    




築山の東屋
   




築山からの眺め



所在地  越谷市花田6丁目6*2
アクセス JR南越谷(東武鉄道新越谷駅)北口からバス花田苑入口下車
     徒歩2分
     東武鉄道越谷駅東口からバス花田苑入口下車徒歩2分
入園料  100円(小学生未満無料)
休園日  12/28~1/3(その他必要に応じて)
開園時間 4/1~9/30 平日9:00~17:00
     土・日・祝日9:00~19:00
     10/1~3/31 9:00~16:00
     入園はそれぞれ閉園時間の1時間前まで
電 話  048*962*6999



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